アンリ・シャルパンティエ デンプシーヒル店
1969年に芦屋で誕生して以来、国内で愛され続けている洋菓子店「アンリ・シャルパンティエ」。その海外1号店となるサロン・ド・テをシンガポールに設計した。立地は、感度の高い人々が集う場所として注目を浴びる“デンプシーヒル”。豊かな“自然” と “品格” が共存する特別な地域である。店舗となる建物は、厨房だけが躯体に囲われていて、客席はテントで覆われた特殊な構造であった。この既存の環境条件との調和を図りつつ、アンリ独自の世界観を創り出したいと考えた。
まず、客席はどの席からも自然を眺められるよう、外への視線の抜けは確保しつつ、中央の席には小屋組みを設け、落ち着きを創出。小屋組みは、客席をゾーンごとに分ける仕切りの役目も果たしている。次に、簡易に見えがちなテント建築の中で、アンリブランドが持つ上質感に相応しい空間をいかに創り出せるかが重要なテーマであった。そこで、足元への注目を高めて視線を下げることで天井のテントの印象を薄くしたいと考え、カーペットを特徴的なモザイク柄にした。これは、ジグザグに配置された窓のラインから導き出された、立地ならではのパターンで、建築との結びつきを強めている。
また、カーペットやショーケースには、芦屋への想いを大切にするアンリの精神を、色の記憶で表現。ブランド発祥の地・芦屋の市花である“コバノミツバツツジ”から着想を得たピンクカラーを採用し、国内店舗と共通のアイデンティティをもたせつつ、芦屋からの贈りものという想いを込めている。
| 竣工 | 2014.9 |
| 所在地 | 9A Dempsey Road. Singapore 247698 |
| 用途 | レストラン |
| 床面積 | 266㎡、テラス席100㎡ |
| 施主 | 株式会社シュゼット |
| 設計 | 株式会社乃村工藝社 松浦竜太郎/隅廣泰介 |
| 協力 | 照明計画:大光電気 村西貴洋 |
| 家具 | ワイス・ワイス |
| 施工 | 株式会社 ラックランド |
| 撮影 | ナカサ&パートナーズ |
| 竣工 |
| 2014.9 |
| 所在地 |
| 9A Dempsey Road. Singapore 247698 |
| 用途 |
| レストラン |
| 床面積 |
| 266㎡、テラス席100㎡ |
| 施主 |
| 株式会社シュゼット |
| 設計 |
| 株式会社乃村工藝社 松浦竜太郎/隅廣泰介 |
| 協力 |
| 照明計画:大光電気 村西貴洋 |
| 家具 |
| ワイス・ワイス |
| 施工 |
| 株式会社 ラックランド |
| 撮影 |
| ナカサ&パートナーズ |
