ホテルオークラ京都 岡崎別邸
京都の岡崎エリアに位置する岡崎別院の隣地で、境内の日本庭園が満喫できる「ホテルオークラ京都 岡崎別邸」が開業し、今回そのインテリアを担当した。
京都に息づく伝統工芸を未来へと繋ぎ、新しい可能性を感じることができるホテルを目指して擁立したコンセプトは「新時代の京の美意識」。伝統工芸を担う後継者6人によるプロジェクトユニット「GO ON(ゴオン)」と共創し、京都の伝統に新風を吹き込む設えを随所に計画した。
エントランスでは四季折々の迎え花や日本庭園とともに、「金網つじ」による京金網の技術で編まれた照明がゲストをお迎えする。レストランのアートシェルフの仕切りは「公長齋小菅」の竹細工によるもので、食空間を天然素材で温かく包み込む。その奥には、離れの個室を計画。屋根が美しい街・京都らしく室内に寄棟屋根を彫刻的に造形し、中央には松林豊斎氏の朝日焼を象徴的に配置した。
客室までのアプローチは修学院離宮から着想を得て、竹門、散策路、山荘に見立てて計画。EVホールの壁面は「公長齋小菅」による「すむしこ」がゲストをプライベート空間へと誘い、客室玄関では「開化堂」が制作した照明が、お茶の心でお客様をおもてなしする。
客室全室は、床柱に地産地消となる銘木「北山杉」を配置。ヘッドボードは「HOSOO」による西陣織で設え、湖畔の水面を表現した。また、スイートルームでは西陣織の天蓋でベッドを包み込み、一角に「中川木工芸」中川周士氏による大盆を配し、美しく力強い年輪と東山の豊かな自然を呼応させている。
その他京都在住の書家・川尾朋子氏や、漆芸を核とした新進の美術家・石塚源太氏などによる作品も、空間に躍動感を与えてくれた。
このように、ホテルの立地背景や東山文化から着想を広げ、「わび、さび」を基本にシンプルで気品のある美意識と素材の力でホテル全体を満たした。このホテルが新時代の京の美と伝統でゲストの滞在を豊かにし、新しい京都の姿を世界に発信するものになれば大変光栄に思う。
ディレクション | RENS 松浦 竜太郎 |
パブリック | RENS 日野 寿一、大村 廣介 |
客室 | RENS 菊地 奈々子、山川 淳、奈良和貴 |
工事監理 | 乃村工藝社 髙畑 庄蔵 |
実施設計 | 乃村工藝社 植田 数彦(パブリック)、沖本 龍太(客室) |
アドバイザー | 乃村工藝社 山崎 康正 プランニング:乃村工藝社 長谷川 里江 |
建築設計 | 三菱地所設計 清水聡 石井邦彦 宿利隆 伍藤留理子 松榮宏幸 |
パートナー | GO ON HOSOO 細尾真孝、公長齋小菅 小菅達之、中川木工芸 中川周士、開化堂 八木隆裕、金網つじ 辻徹、朝日焼十六世 松林豊斎 |
アートコーディネーション | RICHTER&Co 武田多英子 |
サイン | サインズプラン 川西純市 |
照明計画 | 大光電機 村西貴洋、浅見篤志、北野真哉、中村文彦 |
アート | 書:川尾朋子、レストラン壁画:小島徳朗、+客室廊下アート:佐藤聡、石塚源太、客室アート:嘉戸浩、アートシェルフ:若杉聖子、北野勝久、村田匠也、新里明士、新宮さやか、伴哲生、西村圭、佃眞吾 |
施工 | 乃村工藝社 |
撮影 | ナカサ&パートナーズ |
ディレクション |
RENS 松浦 竜太郎 |
パブリック |
RENS 日野 寿一、大村 廣介 |
客室 |
RENS 菊地 奈々子、山川 淳、奈良和貴 |
工事監理 |
乃村工藝社 髙畑 庄蔵 |
実施設計 |
乃村工藝社 植田 数彦(パブリック)、沖本 龍太(客室) |
アドバイザー |
乃村工藝社 山崎 康正 プランニング:乃村工藝社 長谷川 里江 |
建築設計 |
三菱地所設計 清水聡 石井邦彦 宿利隆 伍藤留理子 松榮宏幸 |
パートナー |
GO ON HOSOO 細尾真孝、公長齋小菅 小菅達之、中川木工芸 中川周士、開化堂 八木隆裕、金網つじ 辻徹、朝日焼十六世 松林豊斎 |
アートコーディネーション |
RICHTER&Co 武田多英子 |
サイン |
サインズプラン 川西純市 |
照明計画 |
大光電機 村西貴洋、浅見篤志、北野真哉、中村文彦 |
アート |
書:川尾朋子、レストラン壁画:小島徳朗、+客室廊下アート:佐藤聡、石塚源太、客室アート:嘉戸浩、アートシェルフ:若杉聖子、北野勝久、村田匠也、新里明士、新宮さやか、伴哲生、西村圭、佃眞吾 |
施工 |
乃村工藝社 |
撮影 |
ナカサ&パートナーズ |